師範代四段 M.S.
私は、自源流に入門して約六年ぐらいになる。
居合いをはじめたのが、中年になってからなので、いろいろ戸惑いながら、今まで続いてきた。
今では、居合いの道にのっとり、修練を重ね、技が増え、技も難度が増してきた。
しかし、習い覚えた技も、深みを増し、自分の色付けをし、自由な動きができるようになるには、まだまだ年数を要し、数年ごとに自分の技や理合を見直し、再習得することを重ねていかなければならないと思っている。
今年、二〇〇九年は、日本も世界もリセッションとなり、経済が大変冷え込んだ年となった。
九十年代のときもそうだったが、こういうときは、いつも自分(の人生)を振り返り、反省をし、内省を行う年となっている。
こういうときに自源流が自分の柱となり、心の支えとなったことにとても感謝をしている。
今年は演武会に(私は)例年より多く参加したと思う。それぞれの演武会で自分なりの課題があった。
それを以下に記していく。
精龍空手の演武会では、複数人における組立ちを行った。
複数人の組立ちでは、お互いの息を合わせることが、とても大事になった。また、一所に居着くことなく、相手の動きにあわせて、浮動していく。
また、刀の動きも止まることなく、滑らかに動いていく。これが大事となった。
演武結果は、とてもシンクロ性が高く、見ていて気持ちのいい演武となったみたいだ。
靖国神社の演武では、組立ちの想定で、動く敵に対し、動きながら、どのように間合いを避け、相手を倒していくかを課題としたが、十分それを表現した演武となったかは、疑問が残った。
相手の動きを探ることと、自分が動くことが、同時にできなかったように思う。
自源流の法形は、自然法則に則った、形が創られている。
連法形もこの法則に則って組み立てられる必要がある。くれぐれも違和感のある動きに注意し、常に自分の演武形が法形に則っているか確かめることを心に誓った。
以上。