五段師範代 K.N.
帰宅しテレビをつけながら遅い夕食を食べていると、芸能人の悲惨な事件特集とやらを組んでいて、その中で松島とも子の事件が取り上げられていました。
数年前に動物好きの松島とも子をキャスターとしてTVロケでケニアに行った時のこと、十日間の期間中にオスライオンに襲われ全身を噛まれ、更に数日後豹に首を噛まれ重傷を負ったという「ありえねー!」とでも叫びたくなるような出来事です。
あと1ミリ牙が深く入っていれば、頚動脈が切れていたとのことでした。
帰国後の会見の中で、豹好きの松島とも子も、この時ばかりは「死ぬ」と本当に思ったようです。
そして、「いままでは、明日があると思って生きてきました。でも、明日ってないんですね。これからは、今日がクライマックスと思って生きていきます!」とのコメントでした。
昨今は後期高齢者医療保険に関する話題が盛り上がりを見せておりますが、医療・介護現場ではすでに切り捨て政策がかなり進んでおります。
手術後六ヶ月を過ぎると身体状況にかかわらず、入院による回復は見込めないとして在宅看護に切り替わります。(一部特例を除く。)これは何を意味するかというと、意識が戻らなくても、または身体が動かなろうが、病院から退院させられてしまうということです。
いま医療現場では、手術後三日目からベットの上で、リハビリテーションが開始されます。というより、入院した時点で退院日が設定されるのです。要は、ケツカッチンでもって、逆算式に治療計画が組まれるということです。
これは医療保険制度改正後に伴う施策であり、まさに「医は算術」の世界に他なりません。
ちなみにこれらのことは、若い門下生の諸君にとっては先の話であり、当面は縁のない話として受けとめるかもしれません。
しかしながら、是は高齢者の疾病入院に限ったことではなく、事故による手術&入院とて同じことです。
仮に交通事故を起こし、運よく受け入れ病院が見つかり緊急医療を受けられたとして、脳死若しくは心臓停止をせずに六ヶ月を経過したならば、神経障害による肢体麻痺があったとしても、入院治療による回復の見込みなしという宣告と共に退院を促され、在宅看護を余儀なくされます。
そうなったならば、誰かが二十四時間の在宅介護をすることになるのです。親御さんでしょうか?それとも結婚されて伴侶のある方でしたならば、その方が在宅看護(介護)することになります。
「病気になったら、または身体が悪くなったなら病院で治してもらえばいいや。」という発想は、そろそろ捨てたほうが賢明です。
それより、十万円/日の特別個室に入れるような高額所得者になれるように努力をするか、それが無理な方は、万が一に備え貯蓄に励むことと、必ず医療保障保険には加入しておくことです。
もう一つ付け加えると、癌などは高度特別医療となりますので、通常の医療保険適用外となるケースも少なくないことを覚えておいてください。
天気予報では、明日は氷雨になるようです。その後天気は回復するが、一月並みの気温とか。新型インフルエンザが猛威を振るわなければよいのですが・・・。社会情勢も、米国に端を発した経済恐慌の波により、不動産・建設会社の倒産やら、自動車産業の派遣並びに期間契約社員の大量解雇のニュースが連日のように流れております。
日本では、元厚生省官僚連続殺傷事件に関するニュースが報道されていますが、世界的にはインドでの大きなテロ事件が起こり、タイではデモによる空港封鎖に伴う政変も起こりました。
これらの出来事は端を発したばかりで、地球規模で大きな変革の波がきているのかもしれません。なんにせよ、いかなる状況になろうとも武士たるもの、身の処しかたは常日頃より覚悟しておきたいものです。